1980年代初頭に爆発的な人気を集めた「ムニュムニュ」は、お風呂で一緒に遊べるぬいぐるみとして多くの子どもたちの心を掴みました。「お~ふろもいっしょ、ね~るのもいっしょ、いつもいっしょのムニュムニュ♪♪」というキャッチーなCMソングとともに、その独特な触り心地と愛らしいデザインで記憶に残っている方も多いでしょう。
株式会社ムニュムニュから発売されたこのぬいぐるみシリーズは、カエル、イルカ、ペンギン、カバなど様々な動物の形があり、お湯につけると色が変わるタイプも登場して子どもたちを魅了しました。今から約40年前の商品ですが、現在でも大切に保管している人が多く、懐かしのおもちゃとして高い価値を持っています。
当時の子どもたちにとって「ムニュムニュ」は単なるおもちゃではなく、お風呂時間の楽しい友達であり、時には心の支えになる大切な存在でした。この記事では、そんな思い出深いムニュムニュぬいぐるみについて詳しく紹介します。
ムニュムニュぬいぐるみの基本情報と特徴

ムニュムニュぬいぐるみは1981年頃に発売された、お風呂で遊ぶことを目的としたユニークなぬいぐるみです。株式会社ムニュムニュという会社から販売され、その名前の通り柔らかくて弾力のある「ムニュムニュ」とした触り心地が大きな特徴でした。
一般的なぬいぐるみとは異なり、水を含んでも重くなりすぎない特殊な素材で作られており、お風呂に浮かべて遊ぶことができました。特にお湯につけると色が変わるタイプは子どもたちの好奇心を刺激し、入浴時間を楽しいものに変えた記憶がある人も多いでしょう。
当時のテレビCMでは「お風呂も一緒、寝るのも一緒、いつも一緒のムニュムニュ」というキャッチコピーとともに、子どもとムニュムニュが入浴後にそのまま一緒に寝るシーンが放映され、多くの子どもたちがこのぬいぐるみを欲しがりました。価格は当時の一般的なぬいぐるみより少し高めでしたが、その特殊な機能性から多くの家庭で購入されていました。
ムニュムニュぬいぐるみが発売された時期と製造会社
ムニュムニュぬいぐるみは1981年頃に「株式会社ムニュムニュ」から発売されました。この会社は専らこのぬいぐるみシリーズを取り扱っていたようで、商品名を社名にしていた点が特徴的です。残念ながら同社は後に倒産してしまったため、現在ではムニュムニュの新品を入手することはほぼ不可能となっています。
当時のおもちゃ市場において、ムニュムニュは革新的な商品として注目を集めました。水遊びができるぬいぐるみという新しいコンセプトは、それまでの「濡らしてはいけない」という常識を覆すものでした。発売当初は品薄状態となり、デパートやおもちゃ屋で見つけるのが難しかったという証言も多く残っています。
商品ラインナップは発売から時間が経つにつれて拡大し、最初は一般的なサイズのムニュムニュだけでしたが、後に小型版の「ムニュちび」シリーズやキャラクターものなども登場しました。中でも色が変わるタイプは発売から少し後に登場した改良版で、より多くの子どもたちの興味を引きました。
価格帯は一般的なぬいぐるみと比べると高めで、当時の金額で1000円から2000円程度だったと推測されます。特に大型のものになると5000円を超えるものもあり、子どもにとっては特別なプレゼントとして位置づけられていたようです。お誕生日やこどもの日、クリスマスなどの特別な日に買ってもらった思い出を持つ人が多いのも、そのためかもしれません。
ムニュムニュの製造技術については詳細な情報が少ないですが、水を吸収しても劣化しにくい素材と、色が変わる仕組みは当時としては画期的な技術だったと言えるでしょう。
ムニュムニュのキャッチコピーとCMソングの歌詞
ムニュムニュの印象的なキャッチコピーと耳に残るCMソングは、当時の子どもたちの心に強く焼き付きました。「お~ふろもいっしょ、ね~るのもいっしょ、いつもいっしょのムニュムニュ♪♪」というシンプルながらもキャッチーなフレーズは、今でも当時を知る世代が口ずさむことができるほど記憶に残っています。
テレビCMでは、子どもがお風呂の中で「あたま洗った?」と聞くと、ムニュムニュが浮かび上がってくるシーンが描かれていました。その後、このCMソングが流れる演出は、多くの子どもたちにムニュムニュが「会話できる」かのような夢を抱かせました。実際には自動的に浮かび上がったり話したりする機能はなかったものの、子どもの想像力を刺激する効果的な宣伝だったと言えます。
CMの内容は、お風呂で一緒に遊んだ後そのままムニュムニュと一緒に寝るという設定でしたが、これには「現実との乖離」があったという声も聞かれます。実際には水を含んだぬいぐるみはすぐには乾かないため、同じ日に一緒に寝ることは難しく、「ムニュムニュはお風呂の後すぐに一緒に寝られないじゃん」と感じた子どもも多かったようです。
CMソングは単調な繰り返しでありながらも、「ムニュムニュ」という言葉の響きの可愛らしさと、「いつも一緒」というフレーズの安心感が子どもたちの心を掴みました。中には学校で友達と一緒にこの歌を歌って遊んだという思い出を持つ人もいます。当時の子どもたちの間では、この歌詞を少し変えて「お~ふろもいっしょ、ね~るのもいっしょ、いつも一緒のヌードショー!」といったパロディが生まれたりもしました。
そのCMと歌が強烈な印象を残した結果、何十年経った今でも「ムニュムニュ」というワードは当時を知る世代にとって特別な懐かしさを呼び起こす魔法の言葉となっています。
お風呂で色が変わるムニュムニュの独特な触り心地
ムニュムニュの最大の魅力は、その独特な触り心地にありました。外側の生地は柔らかいフェルト生地のようなもので、中身には特殊な詰め物が入っていて、名前の通り「ムニュムニュ」と押すとやわらかく弾力がある感触が楽しめました。この感触は通常のぬいぐるみとは一線を画し、子どもたちを魅了する要素でした。
特に人気だったのは、お湯につけると色が変わるタイプのムニュムニュです。例えば、ピンク色のペンギンが温かいお湯につけると黄色に変わるというような変化を楽しむことができました。この色の変化は当時としては画期的な技術で、科学の不思議さを体験できる教育的な側面も持ち合わせていました。
お風呂で遊ぶと、水を含んで重くなる特徴がありました。この重みも子どもたちには新鮮な体験だったようで、水を含んだムニュムニュを頭に乗せて遊んだり、絞って水が出る様子を楽しんだりしていた記憶がある人も多いです。
ただし、水を含むという特性上、使用後の乾燥には課題がありました。多くの家庭では、お風呂の後のムニュムニュを洗濯機で脱水したり、ベランダに干したりといった工夫がされていました。それでも内部まで完全に乾くまでには時間がかかり、「お風呂も一緒、寝るのも一緒」というキャッチコピーとは裏腹に、同日に一緒に寝ることは難しかったという声は多いです。
長期間使用していると、水の影響で生地が劣化したり、カビが生えたりすることもあり、持ち主がショックを受けた思い出を語る人もいます。しかし、そのような状態になっても愛着があるために捨てられず、修繕したり、普通のぬいぐるみとして使い続けたりするケースが目立ちます。
何より、あの独特な肌触りの記憶は、多くの人の心に深く残り、「ムニュムニュ」という言葉を聞くだけで触感を思い出すという人も少なくありません。
ムニュムニュの種類と人気の動物たち

ムニュムニュぬいぐるみは様々な動物の形で展開されており、子どもたちはそれぞれ自分のお気に入りの動物を選んでいました。緑色のカエルは特に人気が高く、多くの人が所有していたようです。他にもピンクや青のペンギン、赤や緑のイルカ、黄色やピンクのウサギ、カバ、アザラシ、コアラなど豊富な種類がありました。
ムニュムニュには通常サイズのものと小型版の「ムニュちび」シリーズがあり、両方集める子どももいました。初期のモデルは色が変わらないタイプでしたが、後に温度によって色が変わるタイプが登場し、より人気を博しました。
各家庭でムニュムニュには愛称が付けられることが多く、「ペン子ちゃん」「ムニュコ」など、大切な存在として扱われていました。中には成人した今でも大切に保管している人もいて、幼少期の思い出の品として高い価値を持っています。
緑のカエルやペンギンなど人気だったムニュムニュの動物種
ムニュムニュぬいぐるみのラインナップには様々な動物種が存在しましたが、中でも特に人気だったのが緑色のカエルでした。カエルのムニュムニュは水辺の生き物ということもあり、お風呂での使用にイメージがマッチしていたのかもしれません。カエルの次に人気だったのはペンギンで、特にピンク色のペンギンを所有していた人が多いようです。
その他にも以下のような多様な動物種が展開されていました:
- イルカ(青、ピンク、緑など様々な色)
- カバ(ピンク、紫、青など)
- ウサギ(白、ピンク、黄色など)
- ネズミやネコ(紫、ピンクなど)
- ワニやイモリ(緑、赤など)
- アザラシ(赤など)
- コアラ(黄緑など)
- 象(黄色など)
- 九官鳥やペンギンなどの鳥類
動物種によって中身の詰め物や重さが若干異なっていたようで、例えばイルカは水を含むとかなり重くなる傾向があったという声もあります。形状的にはカエルやペンギンは比較的乾きやすかったという意見もあり、実用性の面でも選ばれていたのかもしれません。
キャラクターものとしては、マイメロディやキティちゃんなどサンリオキャラクターのムニュムニュや、「ペットントン」という子供向け番組のキャラクターのムニュムニュも存在していたようです。これらのキャラクターものは特に女の子に人気がありました。
子どもたちはそれぞれのムニュムニュに愛称をつけることが多く、「ペン子ちゃん」「ルカちゃん」「ローズちゃん」など独自の名前で呼んでいました。これらの名前とともに、多くの人がムニュムニュへの深い愛着を形成していったようです。
時にはコレクターのように複数のムニュムニュを集める子どももいました。「青、赤、キミ(黄緑)、ピン(色が変わるもの)、デカ(大きいサイズ)」と5種類ものペンギンを集めていたという報告もあります。
色が変わるタイプと変わらないタイプの違い
ムニュムニュぬいぐるみには、大きく分けて色が変わるタイプと変わらないタイプの2種類が存在していました。初期に発売されたのは色が変わらないオリジナルタイプで、その後に温度で色が変わる「カラーチェンジ」タイプが登場したことが多くの証言から明らかになっています。
色が変わらないオリジナルタイプのムニュムニュは、発売初期からのファンに支持されていました。青やピンク、緑など様々な色のバリエーションがあり、素朴でシンプルなデザインが特徴でした。このタイプは色の変化という要素はないものの、お風呂で一緒に遊べるという基本的な特徴は同じでした。
一方、後に登場した色が変わるタイプは、お湯の温度によって色が変化するという画期的な機能を持っていました。例えば、ピンク色のカエルがお湯につけると黄色に変わったり、緑色のクジラが黄色に変わったりといった変化を楽しむことができました。この色の変化は子どもたちにとって魔法のように感じられ、強い印象を残しました。
色が変わるタイプが登場した際には、すでにオリジナルタイプを持っていた子どもたちからも欲しいという声が多く上がりました。「初期版だったので、色が変るものではなかったです。買ってもらってから少ししてから色が変るものが出て、少しくやしかったのを覚えています」という証言に見られるように、新機能への憧れは強かったようです。
価格面では色が変わるタイプの方がやや高く設定されていたと思われます。機能性という点では色が変わるタイプに軍配が上がりますが、愛着という点では最初に購入したタイプへの思い入れが強い傾向もあったようです。
耐久性についても違いがあり、色が変わるタイプは色素の関係か通常タイプよりも生地が早く劣化する傾向があったという声もあります。長く使い続けると、色が変わる機能も徐々に弱まっていくケースもあったようです。
小さいサイズの「ムニュちび」シリーズの展開
ムニュムニュの商品ラインナップは徐々に拡大し、通常サイズのムニュムニュに加えて、小型版の「ムニュちび」(または「ムニュチビ」)シリーズも展開されました。この小型版は通常版より手のひらサイズで、価格も比較的安かったことから、子どもたちのおこづかいでも手が届きやすい商品として人気を博しました。
ムニュちびシリーズも通常版と同様に様々な動物種が存在し、カエル、ネコ、ペンギンなどのバリエーションがありました。中でも特徴的だったのは、通常版にはない独特のデザインが一部あったことです。例えば「顔がペコちゃんのように舌を出していて」という証言があるように、ユニークな表情の商品もありました。
色の変化についても、ムニュちびシリーズには色が変わるタイプが多く存在していたようです。「ピンク色がお湯につけると黄色に変わってました」という記憶を持つ人が多いことから、この機能が小型版でも重視されていたことがうかがえます。
ムニュちびシリーズの中身の素材は通常版と若干異なっていたという証言もあります。「中身の材質がチビと違って粒々が足に入ってて重かったです」という記述からは、サイズによって詰め物の種類や量に差があったことがわかります。
購入パターンとしては、最初に通常サイズのムニュムニュを持っていて、後から小型の「ムニュちび」を追加で購入したというケースが多く見られます。「弟といっしょにお風呂でいつも遊んでいました」という証言にあるように、兄弟で共有したり、それぞれが違うサイズや種類を持ち寄ってお風呂で遊んだりする光景が一般的だったようです。
価格は通常版に比べて安く設定されていたため、「近所のおもちゃ屋で小さなカエルを買ってもらいました」というように、比較的気軽に購入できる点も支持された理由の一つでした。サイズが小さい分、乾燥も早く、お手入れもしやすかったという実用面でのメリットもあったようです。
ムニュムニュぬいぐるみの使い方と遊び方
ムニュムニュぬいぐるみは主にお風呂での使用を想定して作られていましたが、実際の使い方は各家庭でさまざまでした。お風呂に浮かべて遊ぶだけでなく、体を洗うスポンジ代わりに使う子どももいました。「お風呂の中で小さい子が『あたま洗った?』と聞くと『ムニュムニュ』と言って、ムニュムニュが浮かびあがってくる」というCMの演出に影響され、実際のムニュムニュにも話しかける子どもが多かったようです。
ムニュムニュの最大の特徴である水を含んでも使える点は、使用後の乾燥という課題を生みました。多くの家庭では洗濯機の脱水機能を利用したり、天日干しをしたりと工夫していました。しかし完全に乾くまでに時間がかかるため、「お風呂も一緒、寝るのも一緒」というキャッチコピーとは異なり、お風呂の同日に一緒に寝ることは難しかったという声が多く見られます。
長期間使用するうちに生地が劣化したり、中身が出てきたりするケースもありましたが、それでも捨てずに修繕して大切に使い続けた人が多く、単なるおもちゃを超えた愛着の対象となっていました。
お風呂で遊ぶ際の浮かび方と色の変化
ムニュムニュぬいぐるみをお風呂で遊ぶ際の最大の楽しみは、水に浮かぶ様子と色が変わる不思議な体験でした。多くの子どもたちはCMに影響されて「あたま洗った?」と問いかけながらムニュムニュを浮かべてみたものの、当然ながら自動的に浮かび上がったり返事をしたりすることはなく、少し残念に思った記憶を持つ人も少なくありません。
実際の浮き方はムニュムニュの種類や形状によって異なっていました。特に面白い証言として「形的に浮かび辛いのか、よくお腹を上にして浮いてたので、それを見た姉が『ある日ルカちゃん死んでいた~♪』と自作の歌でからかわれて(?)いた」というエピソードがあります。イルカやペンギンなどは比較的安定して浮く傾向がありましたが、形状によっては予想外の姿勢で浮くこともあったようです。
色が変わるタイプのムニュムニュは、お湯の温度によって色が変化するという魅力的な特性がありました。温かいお湯につけると別の色に変わり、冷めてくると元の色に戻るという仕組みでした。この色の変化は何度繰り返しても楽しめるため、お風呂時間が延長する要因にもなっていました。
水を含むと重くなるという特性も遊びの一部となっていました。「お湯を含むとものすごーく重くなって、それを頭にのせて絞ったりして遊んでました!」という証言のように、水の重みを利用した遊び方も創造されていました。
お風呂での使い方としては、単に浮かべて眺めるだけでなく、体を洗うスポンジ代わりに使う子どももいました。「よくムニュムニュで体洗ってましたが、まー洗いづらいこと」という証言にあるように、実用性はさておき、楽しさを優先した使い方が多かったようです。
中には石鹸をつけて使うことで、独特のヌルヌル感や泡立ちを楽しむ子どももいましたが、「石鹸がついてもまた感触が気持ちいい」という一方で、「石鹸くさくなるし、ヌルヌルするので、あんまりお風呂では遊びませんでした」という声もあり、家庭によって使い方は様々でした。
ムニュムニュの乾かし方とお手入れ方法の工夫
ムニュムニュをお風呂で使用した後の乾燥とお手入れは、多くの家庭で工夫を凝らしていた点です。水を含んだムニュムニュは重く、そのまま放置するとカビが生える恐れがあったため、適切な乾燥方法が求められました。
最も一般的だった乾燥方法は、洗濯機の脱水機能を利用するというものでした。「母が水切れが悪い!と使うたびに洗濯機で脱水アンド天日干しをする」というように、まず脱水機能で余分な水分を取り除き、その後天日干しするという二段階の方法が多く採用されていたようです。
ベランダや洗濯物干し場に洗濯バサミで吊るして干すという方法も広く行われていました。「ぬれたムニュムニュを母が洗濯バサミでベランダに吊るしたのを見て、かわいそうだからやめて!と言った」という証言からは、子どもたちがムニュムニュを大切に思う気持ちが伝わってきます。
中には「ドライヤーをかけてくれた」という思い出を持つ人もいます。特に急いで乾かす必要がある場合や、寒い季節には効果的な方法だったようです。
しかし、こうした努力にもかかわらず完全に乾くまでには時間がかかることが多く、「次第にお風呂で使う事がなくなり普通の縫いぐるみ扱いになった」というケースは珍しくありませんでした。特に動物の種類や大きさによって乾きやすさに違いがあり、「かえるはわりと乾きやすいのですがペンギンはぽっちゃり体型のせいかなかなか奥の方が乾かず」という証言もあります。
長期間使用するうちに生じる劣化への対処も重要でした。「何度もグリーンのフェルトで皮膚移植していてに型紙まであります」というように、破れた部分を縫い合わせたり、フェルトで補修したりする工夫をしていた家庭も多くありました。「ボロボロで汚くなって親に捨てられそうになってもあの子達は守っていた」という言葉からは、子どもたちのムニュムニュへの強い愛着が感じられます。
お手入れに関する苦労は多かったものの、そうした過程も含めてムニュムニュとの思い出となり、「お母さん、おばあちゃんに買ってもらった方、お年玉で買われた方…皆さんの思い出を読むと暖かい気持ちになります」という共感を生む要素となっています。
「お風呂も一緒、寝るのも一緒」の実践例と難しさ
ムニュムニュのCMで印象的だった「お風呂も一緒、寝るのも一緒」というキャッチコピーは、多くの子どもたちの期待を高めましたが、実際にこれを実践することは想像以上に難しいものでした。これに関する様々な証言から、理想と現実のギャップが浮かび上がってきます。
「あのCM見ると『お風呂に一緒に入って、そのあとすぐに一緒に寝られる』って感じませんでしたか?でも実際は乾きが悪く、一緒に寝るにはお風呂に入った数日後だったような」という証言は、多くの子どもたちが感じた現実をよく表しています。水を含んだムニュムニュはすぐには乾かないため、同じ日に一緒に寝ることは難しかったのです。
「お風呂の際、ムニュムニュで体を洗った後一緒に寝たかったのに、びしょぬれなので布団に入れることを母から止められて悲しかった記憶があります」という思い出は、当時の子どもたちの素直な気持ちを表しています。大人から見れば当然の判断ですが、CMに影響された子どもたちにとっては大きな失望だったことでしょう。
工夫を凝らして「お風呂も一緒、寝るのも一緒」を実現しようとした家庭もありました。「お風呂上がりにドライヤーをかけてくれた」という証言からは、親の愛情と子どもの願いを叶えようとする努力が感じられます。しかし、ドライヤーをかけても完全に乾くことは難しく、湿ったままのムニュムニュを布団に入れることはカビや衛生面での問題がありました。
結果として、多くの子どもたちは「お風呂用」と「添い寝用」という使い分けをするようになりました。「あまり一緒にお風呂には入れず、私も普通のぬいぐるみとして、かわいがっていました」という使い方が一般的になっていきました。中には「お風呂に入れると色が変るものではなかった」タイプを持っていた子どもは、あえてお風呂には入れずに添い寝用として使うというケースもありました。
CMと現実のギャップについて、現代の視点から見ると「今なら訴えられますよね笑」という冗談めいたコメントもあります。確かに「お風呂入ったら一緒に寝れないじゃん」という点で、現代の広告規制からすると誇大広告に当たる可能性もあるでしょう。
しかし、このギャップが子どもたちの創意工夫や問題解決能力を育むきっかけになったという側面もあります。乾かし方を工夫したり、使い分けを考えたり、時には修繕したりと、ムニュムニュとの関わりは単なる遊びを超えた学びの機会となっていたようです。
今でも大切にされているムニュムニュの思い出
ムニュムニュぬいぐるみは発売から約40年が経過した今でも、多くの人々に大切に保管されています。「28歳の今もまだ大切に取ってありますよ~」「今はもう2羽ともかなりのボロボロさんなので、透明ビニール袋に入れて、リボンで留めてあります」といった証言からは、ムニュムニュが単なるおもちゃを超えた特別な存在となっていることがうかがえます。
とりわけ印象的なのは、ムニュムニュを捨てられないという感情です。「男です。ぬいぐるみ愛…なわけではないのですが、ムニュ3匹とフロッペ1匹だけは呪いがかかったように捨てられず」という証言は、多くの持ち主が抱く特別な感情を表しています。破れや劣化があっても捨てずに修繕し、世代を超えて大切に保管されているケースが目立ちます。
ムニュムニュの記憶は、その独特な触り心地や色の変化だけでなく、「お~ふろもいっしょ、ね~るのもいっしょ」というCMソングとともに、当時の子どもたちの心に深く刻まれました。このトピックを見た多くの人が「懐かしい!」と反応しており、昭和から平成、そして令和へと時代が変わっても色褪せない思い出として位置づけられています。
多くの人が保管し続けるムニュムニュへの愛着
ムニュムニュぬいぐるみは、発売から長い年月が経った今でも多くの人に大切に保管されています。「今でも部屋に2羽そろえて飾ってあります。いつかお嫁にくのもいっしょだよ♪♪」という言葉からは、ムニュムニュが単なる幼少期のおもちゃを超えた、人生の伴侶のような特別な存在になっていることがわかります。
多くの証言によると、ムニュムニュへの愛着は一般的なぬいぐるみとは一線を画すようです。「あの柔らかくてふかふかの手触りが大好きで、小学校を卒業する時くらいまで、夜は一緒に寝ていました。まさに安心毛布状態」という思い出や、「他の子もカラフルで、結構素朴な顔をしてて、何というか、カナダのすごい田舎で売っているような、不思議なかわいさがありました」という独特の魅力への言及が見られます。
興味深いのは、成人した今でもムニュムニュを手放せないという人が多いことです。「他人が部屋にくるたびタンスに隠す毎日です」という証言からは、周囲の目を気にしながらも手放せない複雑な心境が伝わってきます。「男です。ぬいぐるみ愛・・・なわけではないのですが、ムニュ3匹とフロッペ1匹だけは呪いがかかったように捨てられず」という告白には、ムニュムニュが持つ不思議な魅力が表れています。
ボロボロになっても捨てられないというケースも目立ちます。「今でもぼろぼろの状態で家にありますよ。捨てることなどできない思い出のぬいぐるみです」という言葉からは、物理的な状態よりも思い出の価値が重視されていることがわかります。「破れ、穴が開くたびにツギを当てていたので、フランケン状態です」とユーモアを交えて表現する人もいます。
特に親族からのプレゼントとして受け取ったムニュムニュには、より強い思い入れがあるようです。「婚約者がいるのですが、昔思い入れがあって、持っていたけど捨てられてしまったとの事です…大好きなおじいさんからのプレゼントだったので、もう一度ムニュムニュを触りたい」という探し求める声からは、物理的な存在を超えた感情的な結びつきが感じられます。
ムニュムニュの思い出は時に世代を超えて共有されることもあるようです。「1歳の娘がいる今、グッときます」という言葉からは、自分が子どもだった頃の思い出と、現在親となって子どもを持つ自分との間に感情的な橋が架かっていることがうかがえます。
ムニュムニュの修理方法と長く使い続けるコツ
ムニュムニュぬいぐるみを長期間使用していると、水の影響や日々の摩擦で生地が劣化したり、破れたりすることがよくありました。しかし、多くの持ち主はそれでも捨てることなく、様々な方法で修繕して大切に使い続けてきました。その修理方法や長持ちさせるコツには独自の工夫が見られます。
最も一般的な修理方法は、破れた部分を縫い合わせるという基本的なものでした。「デカの手が切れ、なきながらおばあちゃんに縫ってもらいました」というように、家族の助けを借りて修繕するケースが多かったようです。この過程自体が心温まる思い出として記憶に残っている人も少なくありません。
より本格的な修繕方法としては、同じ素材や色のフェルトを使った「皮膚移植」が行われていました。「何度もグリーンのフェルトで皮膚移植していて型紙まであります。最後の白い薄布一枚の状態までいった時に思い切ってオペに踏み切りました」という証言からは、まるで生きた存在のように大切にケアする様子がうかがえます。
破れだけでなく、色あせへの対応も工夫されていました。「色違いで2つのムニュムニュ(カバ)あります…今ではすっかり色褪せましたが(ピンクとグリーンだったのに、なぜか両方ピンクっぽくなってます)」という記述からは、長年の経過で色が変化しても愛着は変わらないことがわかります。
使用頻度を調整することも長持ちさせるコツの一つでした。「自分も少し成長したせいか、どんな扱いをしたらボロボロになるか学習したようなので、とりあえずお風呂はあまり入れないようになり、ペン美ちゃんの劣化速度は遅かった」という証言からは、子どもながらに保存方法を工夫していた様子がうかがえます。
保管方法にも気を配っている人が多く見られます。「今はもう2羽ともかなりのボロボロさんなので、透明ビニール袋に入って、リボンで留めてあります」という方法や、「部屋に2羽そろえて飾ってあります」というように、大切に展示している例もあります。
中には「いじめられっ子だった私は、お風呂のお湯ではなく、涙でボロボロにしてしまっていました」という心に沁みる証言もあり、ムニュムニュが単なるおもちゃを超えて感情的な支えになっていた様子も垣間見えます。
一部の人々は、ムニュムニュの思い出や形を別の形で残そうとしています。「今日はこれからムニュムニュをモチーフに使って年賀状の授業です」という証言からは、思い出を創造的に表現し続けている様子がうかがえます。
昭和から平成へ伝わる懐かしの玩具としての価値
ムニュムニュぬいぐるみは、昭和56年(1981年)頃に発売されて以来、平成、そして令和の時代へと受け継がれてきた懐かしの玩具として、特別な価値を持っています。単なるコレクターズアイテムとしてだけでなく、当時の子ども文化や家族の思い出を体現する存在として、多くの人の心に残り続けています。
ムニュムニュの特徴的な点は、現代のハイテクおもちゃとは一線を画す素朴さにあります。デジタル技術やAIが当たり前となった現代の子どものおもちゃと比較すると、温かいお湯に入れると色が変わるという単純な仕掛けは非常にアナログですが、その分、想像力を刺激する要素がありました。「ほんと懐かしい思い出です。昔のおもちゃ類ってほのぼのしていましたね」という証言からは、テクノロジーに依存しない遊びへの郷愁が感じられます。
当時の子ども文化を知る貴重な資料としての側面もあります。「小学校の悪ガキどもが、仲のいい男の子と女の子をはやし立てる時に『おーふろもいっしょ、ねーるのもいっしょ!いつも一緒のヌードショー!』と歌っていました」というエピソードからは、子どもたちが広告から取り入れた言葉を自分たちの文化の中で独自に発展させていく様子がうかがえます。
家族の思い出としての価値も大きいようです。「親戚一の頑固ジジイだったおじが、初孫が生まれてメロメロじーちゃんに変身!『じーちゃん、ムニュムニュほしい。』の孫娘の一言で、近隣の店中を探し回った」というエピソードは、おもちゃを通した家族の絆を象徴しています。「母がドライアーをかけてくれた事を思い出し、1歳の娘がいる今、グッときます」という証言からは、親子の愛情の循環が感じられます。
時代を超えた価値という点では、「たのみこむ」というサイトでムニュムニュの再販が依頼されていたという情報からも、根強い人気と需要がうかがえます。数十年前のおもちゃでありながら、現代でも欲しいと思う人が存在するという事実は、その普遍的な魅力を示しています。
形あるものは必ず劣化していくという物理的な宿命を抱えながらも、思い出という形で心の中に生き続けるムニュムニュ。「あのにおいを思い出すと幸せな子供のころの気持ちもよみがえりました」という証言からは、五感に強く訴えかけるムニュムニュの記憶が、時を超えて幸福感をもたらす力を持っていることがわかります。
ムニュムニュに関連する商品展開
ムニュムニュぬいぐるみは、そのメインの商品だけでなく様々な関連商品が展開されていました。ピンクのペンギン柄がプリントされたTシャツは特に人気があり、「別に可愛くもないのに、ムニュムニュがプリントされてるだけで高い」と親が当初は渋っていたものの、子どもが色あせるまで着続けるほど気に入っていたというエピソードも残っています。
現代のお風呂用ぬいぐるみと比較すると、ムニュムニュには独自の特徴がありました。水を含んでも劣化しにくい素材と、温度で色が変わる仕組みは当時としては画期的なものでした。しかし乾きにくいという欠点があり、これが商品の寿命を縮める要因となっていたようです。
多くの人がムニュムニュの再販を望んでいますが、株式会社ムニュムニュは既に倒産しているため実現は難しい状況です。それでも「たのみこむ」というサイトでムニュムニュの再販が依頼されるなど、今でも根強いファンが存在しています。現代の技術で水切れの良さを改善したムニュムニュが復活すれば、昔を知る世代だけでなく新しい世代にも受け入れられる可能性があるでしょう。
ムニュムニュのTシャツやグッズの種類
ムニュムニュぬいぐるみシリーズの人気に伴い、様々な関連グッズも展開されていました。中でも特に記憶に残っているのがムニュムニュのキャラクターがプリントされたTシャツです。「妹はムニュムニュのTシャツ(確か、ピンクのペンギン柄)を親にねだって買ってもらってました」という証言のように、特に女の子に人気だったようです。
このTシャツについて興味深いのは、親世代と子ども世代の価値観の違いです。「別に可愛くもないのに、ムニュムニュがプリントされてるだけで高い」と親は当初価格に見合った価値を感じていなかったものの、「妹は本当に気に入っていて、色あせてボロボロになるまで着続け、母も『これだけ着てくれれば、価値があった』と喜んでました」という展開からは、子どもの愛着の深さがうかがえます。
男性からも「ムニュムニュのペンギンの絵がプリントされた服を持ってました(男なのにピンクの服)。柔らかい手触りの、一番のお気に入りの服だった」という証言があり、性別を問わず人気のアイテムだったことがわかります。
Tシャツ以外のグッズについては詳細な情報が少ないですが、「確か小学2年生のときです。母がお風呂に入れるのを不衛生にかんじたらしく、あまり一緒にお風呂には入れず」という証言に続く「おまけとして、小さな浮き輪がついてましたよね。ちょうど在庫切れでもらえませんでしたが」という記述から、ムニュムニュ購入時におまけとして浮き輪が付いていたこともあったようです。
「シャンプーも発売されていたほどブームだった気がします」という情報もあり、ムニュムニュの世界観を広げるような関連商品の展開があったこともうかがえます。ムニュムニュブランドのシャンプーというのは、お風呂で使うぬいぐるみというコンセプトと合致した商品展開だったと思われます。
グッズのデザインについては、多くの証言から主にペンギンのキャラクターが使われていたことがわかります。このペンギンは実際のぬいぐるみでも人気が高く、Tシャツなどのデザインにも採用されていたようです。「男なのにピンクの服」という証言からは、ジェンダーにとらわれないデザイン展開があったことも興味深いポイントです。
これらのグッズはぬいぐるみ同様に現在では入手困難となっており、当時所有していた人にとっては貴重な思い出の品となっています。
現代のお風呂用ぬいぐるみとの比較
ムニュムニュぬいぐるみが発売された1980年代初頭から現在に至るまで、お風呂で遊べるぬいぐるみの市場は変化を続けてきました。当時と現代のお風呂用ぬいぐるみを比較すると、技術の進化や安全基準の向上など様々な違いが見られます。
ムニュムニュの最大の特徴だった「お湯につけると色が変わる」機能は、現代でも色々なおもちゃに取り入れられています。しかし、ムニュムニュの独特な手触りや質感は、当時の製造技術や素材に由来する部分が大きく、現代の製品では完全に再現されていないという声もあります。「あの独特な肌触りの記憶は、多くの人の心に深く残り、『ムニュムニュ』という言葉を聞くだけで触感を思い出すという人も少なくありません」という証言からは、その触感の特別さがうかがえます。
現代のお風呂用ぬいぐるみで改善されている点として、乾きやすさが挙げられます。ムニュムニュの最大の欠点は乾燥に時間がかかることでしたが、現代の製品では速乾性に優れた素材や、内部に水が入りにくい構造が採用されているものが多いです。「ムニュムニュではないけれど、今でもお風呂に入れて遊べるぬいぐるみは売られているようですね。もういい年の大人ですが、また欲しくなってきました」という証言からは、改良された現代のお風呂用ぬいぐるみへの関心もうかがえます。
衛生面への配慮も現代の製品では強化されています。「母がお風呂に入れるのを不衛生にかんじたらしく、あまり一緒にお風呂には入れず」という当時の懸念は、現代では抗菌加工や防カビ加工が施された製品によって解消されつつあります。お手入れのしやすさも向上しており、洗濯機で丸洗いできるタイプも増えています。
安全性の面でも進化が見られます。ムニュムニュには中身の詰め物が出てくるというトラブルが報告されていましたが、現代の製品ではより耐久性の高い縫製技術や素材が使われています。「足の先から中身が出てしまいました(泣)」という思い出は、現代の製品では起こりにくくなっているでしょう。
一方で、ムニュムニュにあった素朴な魅力や「不思議なかわいさ」は、現代の製品では薄れているという意見もあります。「何というか、カナダのすごい田舎で売っているような、不思議なかわいさがありました」という証言に見られるような独特の雰囲気は、大量生産が進む現代では再現が難しい部分かもしれません。
ムニュムニュの再販希望と同様の商品に対する需要
ムニュムニュぬいぐるみが発売から約40年を経た現在でも、再販を望む声は絶えません。「もう無いんですね。再販されればいいのになー」「再販しないかな~と調べてましたが倒産してたんですね~残念」といった言葉からは、懐かしさと共に再びムニュムニュを手に入れたいという願望が感じられます。
特に、大切にしていたムニュムニュを失ってしまった人からの再販希望は切実です。「婚約者がいるのですが、昔思い入れがあって、持っていたけど捨てられてしまったとの事です。プレゼントをしたいと思いました」「突然の書き込みすみません…藁にもすがる思いです」という言葉からは、ムニュムニュが単なる物品を超えた感情的な価値を持っていることがわかります。
再販の可能性については、「たのみこむ」というサイトを通じてムニュムニュの再販が依頼されていたという情報もあります。このサイトは「『コレを発売して欲しい!』『アレを再販して欲しい!』という依頼を代わりに頼み込んでくれるサイト」であり、ムニュムニュの再販希望者が集まる場となっていたようです。
しかし、株式会社ムニュムニュは既に倒産しているため、全く同じ製品の再販は難しい状況です。だからこそ現存するムニュムニュの価値は高まり、「お持ちの方はぜひ譲っていただけないでしょうか?」というような譲渡希望の声も見られます。
現代のニーズに合わせて改良したムニュムニュが登場すれば、大きな支持を得られる可能性があります。「当時の可愛さはそのままで、水切れがよくお風呂で遊びやすいムニュムニュが復活するといいなぁ!」という声にあるように、乾きやすさを改善した上で、独特の触り心地や色が変わる機能を再現できれば理想的でしょう。
ムニュムニュの再販が実現しなくても、そのコンセプトや特徴を受け継いだ類似商品への需要は存在します。「実は一時期、3代目が欲しくて探していた時もあった」という証言からは、成長した後も新しいムニュムニュを求める気持ちがあることがうかがえます。現代の子どもだけでなく、当時ムニュムニュを愛用していた世代が親となった今、自分の子どもにも同様の体験をさせたいという願望もあるのではないでしょうか。
ムニュムニュの思い出は、単なるノスタルジーを超えて、世代を超えた製品への需要を生み出しています。「あの独特な肌触りの記憶は、多くの人の心に深く残り」という言葉にあるように、五感に訴える体験としてのムニュムニュの価値は、時代を超えて人々の心に残り続けているのです。